人気があるスマートリモコンのスイッチボット(SwitchBot)ハブミニとハブ2。どちらも赤外線リモコンの家電を操作できて便利ですが、何が違うのか気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、SwitchBotハブミニとハブ2でできることの違いを徹底比較しています。それぞれがおすすめの人も解説しているので、ハブミニ・ハブ2で迷っている人はぜひ参考にしてみてください。本記事を読めば、どちらが自分にあっているかを決められるでしょう。
SwitchBotハブミニとハブ2の基本仕様は?
SwitchBotハブ2の特徴は、SwitchBotハブミニにはなかった温湿度センサー、リモートボタンが付いている点です。機能が増えた分、サイズもハブ2のほうが一回り大きくなっており、価格も高くなっています。
それぞれの基本仕様は以下のとおりです。
SwitchBotハブミニ | SwitchBot ハブ2 | |
価格 | 5,480円 | 8,980円 |
サイズ | 6.5cm x 6.5cm x 2.0cm | 8.0cm x 7.0cm x 2.3cm |
重量 | 36g | 63g |
スマートリモコン | ◯ | ◯ |
センサー | なし | ・温湿度 ・照度 |
リモートボタン | なし | あり |
電源アダプター 付属 | なし | あり |
SwitchBotハブミニとハブ2の違いは?できることの差分を解説
単なるスペック・機能の違いではなく、できることにどんな違いがあるのかを知りたい人も多いでしょう。ここからは、SwitchBotハブミニとハブ2でできることの違いを解説します。
ハブ2には温湿度計が付属。適切な温度・湿度を管理するのに便利
温湿度センサーが付属しているハブ2は室内の温度・湿度を適切な状態に維持するのに便利です。
ハブミニでも追加でSwitchBot温湿度計を購入・設置すれば温度・湿度をモニターできますが、付属しているハブ2のほうが設置・導入が楽でしょう。
ハブ2本体のLEDで温度・湿度が表示されるため、室内でもさっと確認できます。外出していてもスマホのSwitchBotアプリで室内の温度・湿度がわかるので、高齢者・子ども・ペットを遠隔で見守る際にも役立つでしょう。
家電を自動で操作するオートメーションを活用すれば、温度や湿度に応じたエアコン・加湿器の自動操作も可能です。例えば、以下のような自動化が可能です。
- 室温が18℃を下回ったらエアコンの暖房をつける
- 室温が30℃を上回ったらエアコンの冷房をつける
- 湿度が45%を下回ったら加湿器をオンにする
ハブ2本体にはスマートボタンもある。押すだけで複数の家電操作も可能
ハブ2本体にはスマートボタンがある点もハブミニとは異なります。リモートボタンとは、押すだけであらかじめ登録していた家電の操作を実行できるボタンのこと。SwitchBotのリモートボタンと同様のことが可能です。複数の家電操作をまとめたシーンと紐付けるとワンタッチで実行できます。
例えば、以下のようなシーンと紐付けると便利です。
シーン | 実行する操作の例 |
---|---|
外出 | ・すべての照明を消す ・すべてのエアコンを消す ・ロボット掃除機をスタートする |
就寝 | ・寝室のエアコン温度を設定する ・寝室の照明を消す |
起床 | ・寝室とリビングの照明をつける ・寝室のエアコンを消す ・リビングのエアコンをつける ・テレビをつける |
シーンはスマホのSwitchBotアプリからでも実行できますが、スマホだと特定の人しか使えません。スマートボタンだと自分以外の家族でも押すだけで実行できて便利です。なお、シーンの実行はアレクサなどのスマートスピーカーでも実行できます。自分や家族がやりやすい方法を使うとよいでしょう。
赤外線の範囲が違う。ハブミニは10m、ハブ2は15〜30m届く
ハブ2とハブミニでは通信可能な赤外線の範囲が異なります。ハブミニでは最大10mですが、ハブ2では送信だと最大30m、受信だと最大15mまで通信が可能です。なお、受信はエアコンのリモコンとの同期で利用されると予想されます。
例えば、4m ✕ 7.5mで約18畳のリビングを想定し、部屋の角にデバイスを設置した場合、最も遠い家電でも10m以内でしょう。ハブミニでも届くと予想されますが、ハブ2だとさらに広い部屋でも問題なく使えます。
また、赤外線が届く範囲が広い分だけハブ2のほうが赤外線の強度が強いと推測されるため、確実に赤外線を到達させたい場合にもハブ2のほうがよいでしょう。
ハブ2はサーバー障害時やWi-Fi切断時もスマホから家電操作が可能
スマホから操作する場合、ハブミニでは自宅のWi-Fiが切れていたりSwitchBotのサーバーに障害が生じていたりすると家電を操作できません。一方、ハブ2では、スマホからBluetooth経由で直接操作も可能なため、サーバー障害時やWi-Fi切断時もスマホをリモコンとして使えます。
なお、サーバー障害時やWi-Fi切断時は、スマホではなく家電のリモコンで操作すればよいと考えている人は、ハブミニでも問題ないでしょう。一方、常にスマホで操作したい人には、ハブ2のほうが向いてます。
ハブ2は家電リモコンで操作してもエアコンの設定状態を正しく把握できる
ハブミニにエアコンのリモコンを登録した場合、スマートリモコンと家電のリモコンの両方で操作すると、SwitchBotアプリで現在の設定状態が分からなくなることがありました。例えば、スマホのスマートリモコンで設定温度を20℃にしたあとに、家電のリモコンで設定温度を1℃下げて19℃にした場合、スマホのSwitchBotアプリからは設定温度が20℃と見えてしまいます。
エアコンのリモコン状態を常に同期する機能が追加されたハブ2では、スマホ・家電リモコンのどちらで操作しても正しい設定温度の確認が可能です。2024年1月時点、本機能はテスト段階であり、正しく機能しない可能性がある点には注意してください。
なお、ハブミニでエアコンの設定温度は常に同じでオン・オフする場合には、スマホのスマートリモコン、家電のリモコンの両方で操作しても問題はありません。
ハブ2はMatter対応。iPhoneやApple Watchのホームアプリでも家電操作が可能
ハブミニではMatter非対応でしたが、ハブ2でMatterに対応した点も大きな違いです。Matterとは、スマートホーム製品間の互換性を向上することを目指して策定された規格のこと。Matterに対応したハブ2では、iPhoneやApple Watchのホームアプリからも、SwitchBotに登録した家電を操作できます。
なお、ハブミニを使った場合でも、iPhoneやApple Watchからハブミニに登録した家電の操作は可能でした。しかし、ハブミニでは、Appleのホームアプリから操作できませんが、ハブ2だと可能です。ホームアプリを使ってスマートホーム関連を一括で管理したい人には、ハブ2が向いているでしょう。
ハブミニもハブ2も家電の遠隔操作・自動操作ができる
ハブミニ・ハブ2共通で備えているメインの機能が家電の遠隔操作・自動操作です。
家電リモコンを登録すれば、外出先からでも家電をスマホで遠隔操作できます。例えば、仕事帰りにスマホでエアコンをつけておけば、家に着いてからすぐ快適に過ごすことが可能です。
スケジュールによるオートメーション機能を使えば、決まった曜日・日時にエアコンなどの家電をオン・オフできます。例えば、寝室のエアコンを就寝時刻前にオンにし、起床時刻にオフにするようにすれば、エアコンの消し忘れ防止にもなるでしょう。
アレクサなどのスマートスピーカーと連携させれば、音声だけで家電の操作ができます。SwitchBotのシーンやアレクサの定型アクションを使えば、複数の家電の操作もひとこと言うだけで可能です。
以下の記事では、ハブミニでできることを詳しく解説しています。ハブミニでできることはハブ2でも可能なので、共通でできることを知りたい人は参考にしてみてください。
ハブミニとハブ2、どっちがおすすめ?
ハブミニとハブ2の違いや共通でできることを解説してきましたが、どちらにするか迷っている人もいるのではないでしょうか。私も実はかなり迷いました。
ここからは、ハブミニがおすすめの人、ハブ2がおすすめの人をそれぞれ解説します。
初期コストを抑えたい人、スマートリモコンを試したい人はSwitchBotハブミニがおすすめ
家電の自動操作や遠隔操作ができるようにしたいものの、初期コストを抑えたい人はSwitchBotハブミニがおすすめです。ハブミニがあれば、スマホから家電を操作したり、定時にエアコンがオン・オフしたりできます。温湿度計やスマートボタンは必要ない人はSwitchBotハブミニにすれば、初期コストを下げられます。
SwitchBotの製品を購入してはじめてスマートホーム化に取り組む人にもSwitchBotハブミニがおすすめです。はじめてだと、スマホで家電を操作したり、定時に家電をオン・オフしたりがどれだけ便利かわからない人も多いのではないでしょうか。まずは試してみたい人は、価格が安いSwitchBotハブミニを選ぶとよいでしょう。ちなみに私はお試しでハブミニを買い、気に入ってハブミニをもう1台買いました。
SwitchBotハブミニを導入後に、温湿度計やリモートボタンを追加導入して拡張することも可能です。温湿度計やリモートボタンを追加すれば、ハブ2と同様のことを実現できます。
なお、SwitchBotハブミニの製品にはAC充電器(電源アダプター)がついてないため、別途購入が必要です。必要な人は対応するAC充電器も入手しておきましょう。
室温も管理したいが費用を抑えたい人はハブミニ+温湿度計がおすすめ
ペット・高齢者・子どもの見守りなどで遠隔から室温を管理したい人はSwitchBotハブミニとSwitchBot温湿度計がおすすめです。両方導入することで、スマホから室内の温度・湿度を管理したり、温度に応じてエアコンの自動操作も可能です。
ハブ2にも温湿度計が付属しているものの、合計の金額はハブミニと温湿度計を別々に購入したほうが安く済みます。
2024年1月時点のAmazonでの価格によれば、SwitchBotハブミニは5,480円、SwitchBot温湿度計は1,980円、合計で7,460円。約600円の電源アダプターをあわせても約8,000円です。一方、SwitchBotハブミニ2は8,980円です。
家電の遠隔操作・自動操作に加えて室温管理もしたいが安く導入したい人は、SwitchBotハブミニとSwitchBot温湿度計を組み合わせて使うとよいでしょう。
見守りで室温を管理したいが導入を簡単にしたい人はハブ2がおすすめ
遠隔から室温を管理したいものの、導入を簡単にすませたい人には、SwitchBotハブ2がおすすめです。ハブ2には温湿度計が付属しているため、ハブミニと温湿度計を別々に購入する場合より設置を楽に済ませられます。
広めの部屋にスマートリモコンを導入したい人にもハブ2はおすすめです。ハブミニに比べて赤外線の通信距離が拡大しているので、赤外線が届くか心配な人はハブ2にしておくと安心でしょう。
iPhoneやApple watchのホームアプリから家電を操作したい人もハブ2が適しています。スマートホーム関連はホームアプリで一括管理したい場合には、Matter規格に対応したハブ2にしておくとよいでしょう。