スマートスピーカーのアレクサでも、Apple Music(アップルミュージック)を利用できます。しかし、アレクサで聞くにはどんな設定をしたらよいのか、音声でどんな操作ができるのかなど、わからないことが多い人もいるのではないでしょうか。
本記事では、アレクサでApple Musicを再生する方法を解説します。利用する際の注意点やよくある質問も解説しているので、アレクサにApple Musicを導入する予定の人はチェックしてみてください。
アレクサでApple Musicの音楽配信サービスを使える。機能や音声操作を解説
アレクサ搭載のEcho端末・Fire TV端末でもApple Musicを再生可能です。アレクサのデフォルトの音楽配信サービス「Amazon Music」と同様に、さまざまな操作を音声で指示できます。
アレクサでApple Musicを利用する際の音声コマンドは以下のとおりです。
操作内容 | 音声コマンドの例 |
---|---|
Apple Musicで音楽を再生する | 「アレクサ、Apple Musicで音楽を流して」 |
– 曲名を指定 | 「アレクサ、Apple Musicで『Bling-Bang-Bang-Born』を流して」 |
– アーティスト名を指定 | 「アレクサ、Apple Musicで『YOASOBI』の曲を流して」 |
– ジャンルを指定 | 「アレクサ、Apple Musicで洋楽を流して」 |
– アルバムを指定 | 「アレクサ、Apple Musicで『STRAY SHEEP』のアルバムを流して」 |
– プレイリストを指定 | 「アレクサ、Apple Musicで〇〇のプレイリストを流して」 |
‐ プレイリストをシャッフル再生 | 「アレクサ、Apple Musicで〇〇のプレイリストをシャッフル再生して」 |
一時停止 | 「アレクサ、一時停止して」 |
再開 | 「アレクサ、音楽を再開して」 |
早送り | 「アレクサ、30秒進めて」 |
巻き戻し | 「アレクサ、15秒戻して」 |
プレイリストなどで次の曲にスキップする | 「アレクサ、次の曲にして」 |
プレイリストなどで前の曲にスキップする | 「アレクサ、前の曲にして」 |
再生中の曲を確認する | 「アレクサ、この曲は何?」 |
なお、アレクサに指示を出す際の「Apple Musicで」のフレーズを省略したい場合は、デフォルトの音楽配信サービスにApple Musicを指定しましょう。設定方法は後述します。
Apple MusicをEcho端末で利用するには初期設定が必要。手順を解説
Apple Musicはアレクサのデフォルトの音楽配信サービスではないため、利用するには初期設定が必要です。ここからは、Echo端末でApple Musicを利用するための初期設定手順を解説します。
1.Apple Musicのサブスクに登録する

Apple Musicをアレクサで利用するにはサブスクに登録が必要です。Apple Musicのサブスク登録は、iPhoneやiPad、Androidの端末などでできます。なお、Apple Musicには無料プランがありませんが、初回登録時に1カ月間の無料トライアルが可能です。
まだ登録していない人は、Apple Musicの公式サイトから「1か月無料で体験する」をタップしてサブスク登録をしましょう。Appleのアカウントで認証して、確認画面などでチェックすると利用を開始できます。
サブスク登録が完了するとアカウントで登録した連絡先に確認メールが届きます。無料体験期間や課金が開始される日付などが記載されているのでよくチェックしておきましょう。
2.AlexaアプリでApple Musicの設定を行う
Apple Musicのサブスクに登録したら、Alexaアプリを利用してApple Musicの設定をしましょう。設定手順は以下のとおりです。
- Step.1Alexaアプリで設定画面を開く
まずAlexaアプリを開き、画面下部の「その他」(3本線アイコン)をタップします。
- Step.2ミュージックハブでApple Musicを有効にする
次に、その他の画面で「ミュージックハブ」をタップします
次に、ミュージックハブの画面でスクロールして「新しいサービスをリンク」の下の「Apple Music」アイコンをタップしましょう。
Apple Musicの画面が表示されるので、「有効にして使用する」をタップします。
- Step.3Apple Musicのアカウントとリンクさせる
Apple Musicを有効にしたらAppleアカウントの認証をして、アレクサを連携する設定をしましょう。ここでは、すでにAppleアカウントがあるときに認証する手順を紹介します。
まず、AppleアカウントのEmailアドレスを入力して「Continue」をタップしましょう。
次に、認証用にパスワードまたはパスキーを入力します。iOS 17以降のデバイスならパスキーを選び、それ以外はパスワードを選択しましょう。この例では、パスワードで認証する方法を選択し「Continue with Password」をタップし、そのあとでパスワードを入力します。
認証が完了したら「アクセスリクエスト」の画面で「続ける」をタップして、アクセスを許可します。許可が完了すると、以下の画面が表示されます。
以上で、アカウントリンクの設定は完了です。
- Step.4デフォルトの音楽配信サービスに設定する(必要な人のみ)
続けて、「デフォルトの音楽配信サービスを選びますか?」と聞かれるので、必要な人は「ミュージックの設定にアクセス」をタップしましょう。
アレクサでは「ミュージック」、「アーティスト・ジャンルのステーション」、「ポッドキャスト」のそれぞれのデフォルトを設定できます。ここでは、ミュージックのデフォルトを変更するので、ミュージックの右側の「変更」をタップします。
Apple Musicのアカウントとリンクされていると、以下のようにApple Musicを選択可能です。選択すると以下のようにデフォルトが変更されているのが確認できます。
以上で、音楽配信サービスのデフォルト設定は完了です。必要あれば、「アーティスト・ジャンルのステーション」や「ポッドキャスト」のデフォルトも変更してください。
なお、アレクサでの音楽再生にApple Musicをよく利用する人は、デフォルトをApple Musicに設定するのがおすすめです。デフォルト設定すればApple Musicが優先されるため、再生指示で毎回「Apple Musicで」と言う必要がありません。ちなみに、あとからでもデフォルトは変更できます。
Apple MusicをEcho端末で使う際の注意点は?

Apple MusicでもEcho端末で音楽再生ができますが、利用するのに有料プラン加入が必要であるなど、Amazon Musicと違う点があります。ここからは、Apple MusicをEcho端末で利用する際の注意点を解説します。
利用するには有料プランの加入が必要
Apple Musicには無料プランがないため、利用するときは有料のサブスクへの加入が必須です。音楽を再生したいものの、課金されたくない人にはApple Musicは不向きといえます。
広告が入る、曲を指定して再生できないなどの制限があっても、無料で音楽を聴きたい人はAmazon Music FREEやSpotify freeなどの無料プランを利用するとよいでしょう。
以下の記事では、アレクサで聴ける音楽配信サービスの無料プランを紹介しています。無料でできることも解説しているので、お金をかけずに音楽を聞きたい人はチェックしてみてください。
スマホアプリとEcho端末で直接連携ができない
Amazon Musicではスマホアプリで聴いている曲を「キャスト用のボタン」をタップして端末を選ぶだけで、Echo端末から再生できますが、Apple MusicのスマホアプリはEcho端末と直接連携できません。スマホとEcho端末間の連携しやすさを比較すると、Amazon Musicにやや劣る印象です。
なお、Apple Musicの曲の再生をスマホからEcho端末に切り替えること自体は可能です。スマホをEcho端末とBluetoothで接続すれば、スマホのスピーカーの代わりにEcho端末のスピーカーで音を出せるので、Echo端末でApple Musicの曲を流せられます。
Apple Musicをアレクサで利用する際のよくある質問

アレクサでApple Musicを利用しようと思っているものの、プレイリストを再生できるのか、再生中の曲名を確認できるのかなど、よくわからないことが多い人もいるでしょう。ここからは、Apple Musicをアレクサで使う場合のよくある質問を解説します。
スマホのApple Musicアプリで曲を指定して、アレクサで再生は可能?
スマホとEcho端末をBluetooth(ブルートゥース)接続すれば、スマホから曲やプレイリストなどを指定しEcho端末で音楽を聴けます。連携させることで、スマホで操作しながらEcho端末の高音質なスピーカーで音楽を楽しむことも可能です。
例えば、iPhoneとEcho端末をBluetooth接続する手順は以下のとおりです。
- iPhoneでBluetoothをオンにする
- (初回接続のみ)Echo端末に「アレクサ、ペアリングモードにして」と言う
- iPhoneでBluetooth接続先を選ぶ
以下の記事では、スマホとEcho端末をBluetooth接続する手順を詳しく解説しています。スマホで操作しながらアレクサで聴きたい人はチェックしてみてください。
アレクサでもApple Musicのプレイリストは再生できる?
再生できます。
Apple Musicで作成したプレイリストも以下のような指示で再生が可能です。
- 「アレクサ、Apple Musicで〇〇のプレイリストを流して」
- 「アレクサ、Apple Musicでプレイリストの〇〇を流して」
Apple Musicで音楽再生中に音声で曲名を確認できる?
Apple Musicでも確認できます。
音楽再生中の曲名を確認する音声コマンドは以下のとおりです。
「アレクサ、いまの曲は何?」
Echo ShowでApple Musicの曲を再生したときに歌詞は表示される?
Echo Showなどディスプレイ付き端末でApple Musicを再生した場合、アルバムカバーは表示されますが、歌詞は表示できません。Apple Musicのスマホアプリで歌詞が表示される曲であっても、歌詞表示には未対応です。
ちなみに、2025年7月時点で、Echo Showの端末で歌詞の表示が可能なのはAmazon Musicのみ。Apple MusicやSpotifyなどでは歌詞の表示ができない点を覚えておきましょう。
アレクサでApple Musicの指定した曲が流れないのはなぜ?
アレクサで指定した曲が流れなかったり、違う曲が再生されたりした場合、さまざまな原因が考えられます。代表的な原因は以下のとおりです。
- 指定した楽曲がApple Musicの音楽配信サービスに存在しない
- 音声コマンドが正しく認識されなかった
- 曲名のほぼ同じ曲がほかにもある
- デバイスやネットワーク接続に一時的に問題がある
以下の記事では、アレクサで指示した曲が流れないときの原因と対処法を解説しています。希望した曲を再生できずに困っている人はチェックしてみてください。
アレクサで音楽再生するのにおすすめのApple Musicプランは?
Apple Musicで利用できるのは、個人プラン、ファミリープラン、学生プランの3種類です。Amazon MusicやSpotifyと異なり、Apple Musicには無料で利用できるプランはなく、すべて月額料金がかかります。
学生以外の個人がApple Musicを利用する場合は、個人プランを選びましょう。月額1,080円で1億曲以上が聴き放題です。Echo端末に加えて、iPhoneやiPadなどのApple製品、Androidのスマホ・タブレット、パソコンでも利用できます。ただし、同時に再生できるのは1台のみです。
家族でApple Musicを利用する場合は、ファミリープランがおすすめです。月額1,680円で6人まで利用でき、複数の端末で同時再生もできます。複数人で使えば1人あたりの料金を下げられます。また、一人ひとりの個人用ミュージックライブラリも作成されるので、家族一人ひとりの好みにあわせて利用が可能です。
学生の個人がApple Musicを使う場合は、学生プランが向いています。個人プランと同じ機能を月額580円で利用が可能です。単科大学・総合大学で学士号や博士号などの取得のため就学中の人、同等の高等教育コースを履修中の人が利用できます。
Apple Musicを再生するならどのデバイスがおすすめ?
Apple MusicをiPhoneなどで利用している人のなかには、アレクサ搭載のEcho端末の導入を検討している人もいるでしょう。しかし、Echo端末の種類が多く、どの端末にすべきか迷っている人もいるのではないでしょうか。
以下の記事では、Amazon Echoシリーズ全12製品を徹底比較しています。各機種ごとにおすすめの人の特徴も解説しているので、自分にあうEcho端末を選びたい人はぜひ参考にしてみてください。