外出する際にエアコンを消し忘れて、電気を無駄遣いしてしまった経験がある人も多いでしょう。家庭で消費する電力の約3割を占めると言われるエアコンは、できるだけ消し忘れを防ぎたいもの。しかし、気をつけているつもりでもうっかり忘れてしまう人、消し忘れを防ぎたいが手間は増やしたく人もいるのではないでしょうか。
本記事では、エアコンの消し忘れ対策5つを比較・解説します。手間がかからず効果が高い方法や、その導入手順も解説するので、エアコンの消し忘れを防ぎたい人はぜひ参考にしてみてください。
エアコンの消し忘れを防ぐ方法を比較。おすすめはスマートリモコン
エアコンの消し忘れを防ぐ方法は以下の5つです。
- 【スマートリモコン】決まった曜日・時刻にオフにできる
- 【人感センサー付きエアコン】人の不在を検知すると自動でオフ
- 【貼り紙】外出時に注意喚起を促す
- 【チェックリスト】外出時にエアコンのオフもチェック
- 【切タイマーセット】エアコンをつける際に切タイマーもセット
5つの方法の効果・手間・導入しやすさ・導入費用で比較すると、以下のとおりです。
スマート リモコン | 人感センサー付 エアコン | 貼り紙 | チェック リスト | 切タイマー セット | |
---|---|---|---|---|---|
消し忘れ効果 | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
日々の手間 | ◎ | ◎ | ◯ | ✕ | ✕ |
導入しやすさ | △ | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ |
導入費用 | 0.5〜1万円 | 10万円〜 | 無料 | 無料 | 無料 |
スマートリモコン、人感センサー付きエアコンによる対策は消し忘れ効果が高く、日々の手間を減らせますが、導入時に初期設定が必要だったり、導入費用がかかる点がデメリットです。
一方、貼り紙、チェックリスト、切タイマーセットによる対策は費用をかけずにすぐ導入できますが、効果がいまいちだったり、日々の手間がかかる点がデメリットです。
エアコンの消し忘れ対策の特徴を紹介
ここからは、各対策の特徴を解説します。
【スマートリモコン】今あるエアコンのまま導入できて効果的。手間を減らしたい人にもおすすめ
スマートリモコンとは、赤外線タイプのリモコンを学習させ、スマートフォンなどから家電を操作できるようにしたアイテムのこと。オフにするスケジュールを登録すれば、自動でオフにできるため、消し忘れ防止に効果的です。日々の手間もかかりません。
スマートリモコンは赤外線タイプのリモコンがついたエアコンであれば操作ができるため、いま家にある旧式のエアコンでも導入できます。スマートリモコンの価格は5,000〜10,000円程度が相場です。
【人感センサー付きエアコン】効果があるがエアコンの買い替えが必要
エアコンのなかには、人感センサー付いており人がいないと自動でオフにできる機種もあります。例えば、パナソニックのルームエアコンCS-223DEXでは、3時間程度不在の場合に運転を停止できるため、消し忘れに有効です。
しかし、この方法は導入するのにエアコンの買い替えが必要です。家電のなかでもエアコンは比較的高額であるため、切り忘れ防止の目的だけで買い替えは難しいでしょう。また、人感センサー付きはセンサーなしの機種に比べて価格が高く、導入費用がかさむ点もデメリットです。
【貼り紙】すぐ導入できるが見慣れると効果が薄くなる
玄関など目がつきやすい場所に貼り紙をする方法もあります。例えば、紙に「外出時はエアコンをオフ」と書いて玄関のドアに貼っておきます。貼り紙を見ることでエアコンの消し忘れに気づきやすくなるでしょう。
貼り紙はすぐに導入でき、費用もかかりません。しかし、効果が長期間続きにくい点がデメリットです。人が慣れてしまうと貼り紙はただの景色になり、注意喚起を促す効果が下がってしまいます。
【チェックリスト】効果的だが毎日やるのは面倒
外出前にやるべきチェックリストに「エアコンをオフにする」を項目に入れる方法もあります。私の前職の職場では、オフィスを最終退出する際にチェックリストを見ながらエアコンや照明などをオフにしていました。
1つずつ指差し確認していけば消し忘れを防げます。しかし、毎日外出するたびにチェックリストを確認するのは面倒で、朝の忙しいときにチェックリストを見るのは負担が重いかもしれません。
【切タイマーをセット】確実にオフできるが毎回のセットは面倒
エアコンをつける際などに切タイマーをつける方法でも消し忘れを防げます。
ほとんどのエアコンには切タイマーがついているので、すぐに試せます。しかし、毎日のように切タイマーをつけるのは面倒です。ちなみに、私もスマートリモコン導入前にやってましたが、何回もリモコンをピッとしたり、あと何時間で切るかを考えたりするのが面倒でした。
帰省など長期間外出する際に切タイマーをつけるならまだよいですが、毎日だと切タイマーをつけること自体がおっくうになってしまうでしょう。
エアコンの消し忘れを防ぐことで電気代はどれだけ節約できる?
エアコンの消し忘れ対策をすると、電気代をどれだけ節約できるのかが気になる人もいるでしょう。ここでは、以下の前提をおいて、節約できる電気代を試算してみます。
消し忘れ頻度 | 【夏】合計12回(7〜9月まで週に1回) 【冬】合計12回(12〜2月まで週に1回) |
つけっぱなし の時間 | 10時間(8時〜18時を想定) |
エアコン 消費電力* | 【冷房】0.78kW 【暖房】0.89kW |
電気代単価* | 31円/kwh |
夏シーズンに消し忘れをすると、1回あたり0.78kw*10h*31円/kwh = 241.8円だけ余分に電気代がかかります。夏シーズンに12回エアコンを消し忘れると、電気代の増加分は合計2,902円です。
一方、冬シーズンに消し忘れると、1回あたり0.89kw*10h*31円/kwh = 275.9円だけ余分に電気代がかかります。冬シーズンに12回エアコンを消し忘れると、電気代の増加分は合計3,311円です。
消し忘れを防げればこれらの余分な電気代をゼロにできるため、年間では約6,213円の節約が可能です。なお、消し忘れの頻度、つけっぱなしの時間、エアコンの機種による消費電力、電気代単価によって節約できる金額が異なります。
スマートリモコンでエアコンOFFを自動化するまでの流れを解説
スマートリモコンを導入してみたいものの、自分で設定ができるか不安な人もいるのではないでしょうか。
ここからは、スマートリモコンでエアコンを自動でオフにする手順を解説します。なお、代表的なスマートリモコンであるスイッチボット ハブミニ(SwitchBot Hub Mini)を使う場合で説明しますが、ほかの機種でも同様です。
Step1.スマートリモコンのセットアップ
まずはスマートリモコン「SwitchBotハブミニ」をセットアップします。セットアップの流れは以下のとおりです。
- スマホでSwitchBotアプリをダウンロードし、アカウント作成する
- SwitchBotアプリでデバイスを追加する
- Wi-Fi情報を入力する
- デバイス名・ルームを設定する
Step2.エアコンのリモコンを登録
スマートリモコンのセットアップが完了したら、次に制御したいエアコンのリモコンを登録します。スイッチボット ハブミニでは、家電のリモコンをさまざまな方法で学習できますが、ここでは最も簡単な自動学習の場合で手順を説明します。
- SwitchBotアプリを起動し、該当するハブミニを選択する
- リモコン追加の設定を選び、家電の種類を選択する
- 家電のリモコンをハブミニに向けて、リモコンの任意のボタンを押す
- 問題なく動作したら家電リモコンを保存する
Step3.オートメーションの設定
エアコンのリモコンを登録できたら、次に自動でオフにするオートメーションの設定をしましょう。ここでは、決まった曜日・時刻にオフにする場合で説明します。
- SwitchBotアプリを起動する
- 右上の+マークをタップして「オートメーションを追加」を選ぶ
- オートメーションの名前を入力する
- 「いつ」で「スケジュール」を選択し、曜日や指定時刻を設定する
- 「アクション」で「デバイス」を選択し、「OFF」を選んで保存する
以下の記事では、SwitchBot ハブミニの設定方法を解説しています。初期設定・リモコン登録・オートメーションの設定手順を画像付きで説明しているので、利用が初めての人は、ぜひ参考にしてみてください。
スマートリモコンを導入すれば照明などの消し忘れも防げる
本記事ではエアコンの切り忘れ防止について解説しました。スマートリモコンの導入は照明などの家電の消し忘れ防止にも有効です。
リモコン付きの照明器具であれば、エアコンと同じように自動でオフにできます。スマートリモコンを導入すれば、エアコン・照明をあわせて自動でオフにできるため、より電気代の節約に効果的です。
スマートリモコンがあれば、アレクサなどのスマートスピーカーからもオン・オフができるため、より便利な生活ができるでしょう。
以下の記事では、代表的なスマートリモコンのスイッチボットハブミニをレビューしています。口コミや半年以上使ってわかったメリット・デメリットも解説しているので、気になる人は参考にしてみてください。